K電化工業専用線
渋川
2013年9月28日公開

 渋川駅はかつて貨物輸送が盛んで、駅に到着すると白い化成品貯槽タンクや、私有タンク車が多数屯するのが目に入りました。構内の入換業務はN通渋川支店が担当し、つねに数台のシャンターが配置されていましたが、その中でも135号とある日車10トン機が専用線のリーダー格。この他のシャンターは出入りが多く、メンバーが入れ替わるのも愉しみでした。
 『昭和58年版専用線一覧』には、「K電化工業・S倉庫専用線 作業キロ0.2キロ 延長キロ0.1キロ」と、「K電化工業 作業キロ 専用1番線0.2キロ 専用2番線0.2キロ 専用3番線0.4キロ(国鉄機入線) 延長キロ1.4キロ」と細かく書いてありますが、実際には渋川駅構内の側線群で、化成品タンクに接した荷役線や、倉庫線がありました。事業所は渋川駅とは離れていたので、おそらくパイプライン等で結ばれていたと思われます。また、第三者利用者として周辺の他企業も名を連ねています。
 発送は化成品、到着は石油類が主なものでしたが、変わったところでは工業塩(本牧埠頭より、通称塩トラと呼ばれたトラ70000形に専用コンテナ搭載)や石灰(上信電鉄下仁田より)の到着がありました。しかし平成17年ごろに同社の一部事業の撤収があったため、まず化成品タンク車が見られなくなり、石油タンク車とコンテナ扱いのみとなっていましたが、平成18年以降は貨物列車の設定がなくなっています。現在ではレールの撤去も完了しているため、復活という可能性はまずありません。

 撮影はすべて1991年8月渋川












 N通 135号。日本車輌 昭和41年製 製番2406。見慣れた日車DLでも10トン機となれば貴重であった。寸詰まりのスタイルといい、剥き出しのチェーンといい、魅力あるシャンターの一台と思う。多数のタンク車を牽いて、非力な10トン車には荷が重そうだが、135号は貨物廃止まで渋川駅で勤め上げている。




 倉庫線と呼ばれた側線。荷役には使われていなかったが、タンク車の留置線となっていた。この時は石油タンク車が多数、押込まれていた。






 おそらく専用1〜3番線と呼ばれた側線群。135号のいる側線は架線があり、JR機関車が入線できる3番線であろう。側線に沿って化成品貯槽タンクが並び、荷役所があった。


 石油タンク車を牽く無番のN通機。『鉄道番外録』にある協三工業 昭和46年製の10トン機であろう。


 D特殊鋼専用線はすでに廃止されていたが、線路跡とガーダーが残っていた。


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