2018年3月3日公開

 井川線のハイライト区間といえる接岨峡温泉〜井川間が復旧し(2017年3月)、ようやく井川駅に行くことが出来ました。千頭を出発した3両編成の列車は、途中、奥泉駅で下車客があったものの、ほとんどの乗客は終点井川駅まで。昨年までは1両貸切の乗車率でしたが、この閑散期でも乗客があるのは、マスメディアで多く取り上げられるようになった効果でしょうか。接岨峡温泉からは、線路規格が一段下がった?という感じでガタガタと揺れる車窓から、秘境駅尾盛駅や閑蔵駅を楽しみ、井川ダムが間近に見えてきたら終点井川駅に到着です。周辺には観光地といっても井川ダムぐらいしかありませんので、ほとんどの乗客は、乗り鉄目的なのか30分後の折り返し列車で戻っていったようですが、わたしたちはもう少し、井川周辺を楽しみます。


ホームから見た61番隧道、信号機が隧道内に見えます。まっすぐ手前に伸びる線路が堂平駅に通じる。




山間のため、14時過ぎだというのにもう陰り始めていた。






堂平駅へ通じるトンネル(第二西山隧道)。井川〜堂平は貨物線。


井川駅終端。機廻し線や貨物ホームらしき設備が残る。かつては真ん中の線路には転車台があったようだ。


終端部から井川駅。カーブしているため駅舎は見えない。右側のホームは貨物用かもしれないが、接続する道路がない。




井川駅は高い位置あり、急な階段を登る。井川ダムの堰堤はすぐ近く。

 井川駅のすぐ傍には井川ダムの堰堤があります。井川ダム(別名、井川五郎ダム)は、1957(昭和32)年に完成。ダム建設のために1954(昭和29)年に中部電力が敷設した専用鉄道が、完成後に井川線となります。井川湖には静岡市営の無料渡し船が運航されていますが、残念ながら水量の少ない冬季は運休とのことで、観光客もまったく見掛けませんでした。


 井川ダムの管理所を通り過ぎると、いよいよ堂平駅への貨物線(1.1q)へと向かいます。近年、静岡市が「井川湖畔遊歩道」として整備したこともあり、井川湖側には柵が設けられています。井川〜堂平間は、現状、休止線の扱いとなっていますが、1988(昭和63)〜1996(平成8)年の間、貨物線(上流の赤石発電所の資材輸送)として復活したものの、終了以降は事実上の廃線区間となっています。ちなみに、第二西山隧道坑口から、一部のレイルがすでに撤去されていました。
 終点堂平駅から先には、延長計画(〜井川村〜畑薙ダム)がありましたが、結局のところ、線名の井川村までの開通は夢物語に終わっています。


シャッターが閉じられた第二西山隧道の前から廃線小路が始まります。坑口からのレイルが一部撤去。






先方に見えるのは鳥和合トンネル。堂平までの区間では唯一のトンネル。






終点堂平駅跡。現役時代には貨物ホームや機廻し線等があったはずだが、すべて土砂に埋もれていた。

 堂平駅跡を過ぎ、もう少し足を伸ばして、目指すは「夢の吊橋」です。夢の吊橋といえば寸又峡(大間湖)の方がはるかに有名なのですが、井川湖にもあります。スペックとしては長さ90M、高さ50Mとあり、とくに高さが目を惹くのですが、見晴らしがあまり良くないせいか、それ程には感じられませんでした。近年、定員1名から5名になったので、すこしだけ頑丈になっているようです。吊橋をわたり終えても井川村の中心までは2q近くはあるのでしょうか、そこまでの時間がなかったので、吊橋を再び戻って、県道60号を辿り、井川駅まで戻りました。


すべて2018年2月撮影


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