三池鉄道のあちこち
仮屋川操車場
脱線転轍機
2017年9月2日公開
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Asahimachi station

 8月28日に、三池2便として仮屋川操車場へ向かっていた18号の単機回送が、操車場入口にある脱線転轍機付近で脱線事故を起こしています。わたしはUTXCさんより一報をもらい、脱線して進行方向右側に傾いた18号電車の写真に驚きました(事故についてはUTXCさんの記事)。事故原因は今後解明されると思いますが、現場が脱線転轍機付近というのは気になる情報です。
 脱線転轍機(脱線ポイント)は保安設備としては何ら珍しいものではありませんが、仮屋川操車場での設置個所をまずは見てみましょう。一枚目は今は無き長溝川踏切から、懐かしの木製架線柱時代の光景です。ちなみに脱線転轍機は定位(脱線)⇔反位(進行)となります。



 写真のように脱線転轍機は仮屋川操車場の1番線(奥に向かって右側から1番、2番と呼んでいます)の手前に設けられています。その用途は、JR列車が1番線入線時に、三池鉄道機の誤進入を防ぐことにあります。転轍機の標識は反位ではオレンジの矢羽に黒線。定位の時には赤四角に白枠と変わります。下の写真も架線柱が新しくなっただけで同じ構図です。それにしても脱線転轍機はクロッシング部がなく、ごくシンプルな構造であることが分かります。


DE10の大牟田行き、19号電車の宮浦行きが並ぶいつもの光景

 もう少し脱線転轍機に寄ってみます。脱線転轍機は単独で動くのではなく、他の二つの転轍機と連動しています。架線柱根本のロッドは旭町駅舎から延びてきたものですが、1本のロッドからクランクを介して3つの転轍機が結ばれており、JR機が1番線に入線する進路の時には同時作動する仕組みになっています。



脱線転轍機をさらに近くから(反位)

おそらく今回の事故現場。1番線にJR列車が進行していきますが、この時は脱線転轍機は定位。


2番線を使って機廻しを行うDE101558号。この時点で脱線転轍機は反位

 今回の事故の写真を見ると、脱線転轍機の標識は、通常ならば問題なく1番線へと進入できたはずの反位(すなわち脱線しない向き)を示しているので、真っ先に考えられるのは転轍機の作動不良でしょうか。脱線転轍機は構造的にはシンプルですが、なんらかの原因で先端軌条(トングレイル)が反位側に作動しなかったように写真からは見られます。
 事故車両となった18号電車は、最初見た時には架線柱に激突したのかように見えましたが、手前で停まっています。幸いにも怪我人もなかったようです。とは言え、18号の下回りを中心にダメージを受けていることは間違いないでしょうから、今後の処遇が気がかりです。なお、仮屋川操車場は事故現場を通さない迂回経路でJRとの貨車授受を再開していますが、18号の代車は僚機19号ではなく、20トン電車で回しているようですね。


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