浜駅のあちこち
M井バーディシェ染料線
その2
2020年12月13日公開
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 M井バーディシエ染料線(以下、バーディシエ線)については、以前にその位置などをアップしていますが、最近になって線路が現れたという一報が寄せられました。まさか、あの藪の中に線路が隠れていたなんて!と吃驚しました。荷役設備も変わらず残っていますね。さらに、この引込線は、MB線(M井バーディシエ線の略)と称し、現場では”マルビ線”と呼ばれていたとのご教示を頂きました。

 なお、同社工場はいまも盛業中ですが、社名は何度か変更されています。
 1974(昭和49)年 M井バーディシエ染料設立
 (社名はその後、M井BASF染料→2000(平成12)年Dイスタージャパン)
 1976(昭和51)年 同社大牟田工場起工
 1978(昭和53)年 同社大牟田工場竣工


(2020年12月)この写真はed731003さんよりお借りしました。


2007年5月

 バーディシエ大牟田工場の貨車輸送については、目撃情報もなくお手上げでしたが、1986(昭和61)年頃の輸送内容として、現地で聞き記した貴重なデータを頂いたので、以下、まとめてみました。YTさま、ありがとうございました。
 なお、宮浦〜三池浜間には、私の知るかぎりでは1992(平成4)年のダイヤに1往復(宮浦仕業)が設定されていますが、このスジは1994(平成6)年のダイヤでは消滅しており、この間に鉄道輸送が廃止となっています。バーディシエの輸送廃止によって浜線の定期列車が無くなりました。



@ 三菱化成工業(→1988三菱化成→1994三菱化学)黒崎工場(黒崎駅)からの”クロールスルホン酸”の到着。運転頻度2ヶ月に1回。同社所有の、15トン積み タム1850形(タム1850〜1853)号、および35トン積み タキ5900形(タキ5901号)による輸送と考えられます。現車を見られませんでしたので、形式図を以下にあげます*1

*1)HP『あんみつ坊主の貨物小部屋』さまに、タキ5901号の写真があります。


タム1850形形式図


タキ5900形形式図

A 三井東圧(→1997三井化学)名古屋工場(東港駅〜笠寺駅か?)からの”ニトロシル硫酸溶液”の到着。日本陸運所有の35トン積み タキ10850形(タキ10850号)による輸送と思われます。偶然にも大牟田駅にて大牟田専貨に組まれた写真を撮ることができました。




1991年3月大牟田


タキ10850形

B 山陽国策パルプ(→1993日本製紙)岩国工場(岩国駅)からの”パルプ廃液”の到着。運転頻度は1ト月に1回。同社岩国駅常備となっていた30トン積み タキ9300形(亜硫酸パルプ廃液専用 タキ9300〜9301号)が存在しますが、タム500形やタキ3000形などのガソリン専用車が転用されたこともあるようです。


タキ9300形形式図

C 三井東圧(→1997三井化学)からの”苛性ソーダ”の到着。三池線内輸送で、社内車として苛性ソーダ専用タンク車となった”タオ形”が在籍していましたが、1983(昭和58)年頃には全廃しています。三井東圧(横須工場or大浦工場?)からの苛性ソーダ発送は、僅かながら富山薬品向け(川内駅頭にてタンクローリー積替え)が週1程度あり、大牟田駅(臨時)常備となったタキ2800形や、大牟田駅にて旭化成所有(南延岡駅常備)となったタキ1650形を目撃しています。バーディシエの向けの苛性ソーダもこれら私有貨車を用いた輸送だったのではと思われます。


(1989年8月川内)タキ12819号、日本陸運所有、北袖駅常備。画像では分かりにくいですが、ドーム手すりに大牟田駅臨時常備、台枠に三井東圧化学臨時使用とあります。駅頭にてタンクローリーに積替えられます。


(1991年3月大牟田)タキ1652号。



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