炭鉄の風景
底開桟橋
三池港
2017年6月3日公開
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MIIKE PORT

 三池港の知られざる物件をまたひとつ。

 下の写真は『三井三池各事業所写真帳』(山田写真館)からの一葉です。同写真帳は大正15(1926)年の発行なので、内港係船壁や石炭船積機(昭和2(1927)年竣工)は影も形もありませんが、予定地に小型船(orブイ?)が集まって建設途中のようにも見えます。ちなみに陸上に点線のように連なるのはトロッコ?でしょうか。
 それはさておき、問題の物件は内港の南東面にポツンと突き出たような桟橋です。この桟橋周囲には小型船や艀が蝟集しており、陸上にもカーブしながら桟橋へ通じる線路が見えます。三池港の配線図からも、内港側に船渠内の底開桟橋と同じような鉄道桟橋があることが分かりましたが、現在では場所的には立入禁止(当時は九州電力)にあるため確認の仕様がなかった物件でした。ちなみにこれら小桟橋はバンカー炭(船舶の焚料炭)の積込み用として使われました。







 2010年11月の三池港浪漫フェスタにて、当時、三池港の航路浚渫工事を請負っていた若築建設が、チャーター船による三池島周遊を企画しましたので、さっそく申し込みました(結構な人気でした)。三池港桟橋を出港すると定番の閘門に近づいてから反転、一路三池島を目指して内港に入ったところで左舷側に目を凝らします。手前に三池マリーナのレジャーボート用のクレーン、海上にT字型に突き出ているのは重油桟橋。物件はこの重油桟橋に隠れるようにチラリ。この時は小型船が係船されており、桟橋としては未だ使われているようでした。














 チャーター船上の人はまったく内港の施設には関心がありませんが、わたしだけがパシャパシャ。船渠内の底開桟橋と比べると、大きさはやや長いように見えますが、形態はよく似ています。ただし横から見てわかるように、桟橋の下に船が潜り込むような空間がなく、しかも海岸線は岸壁ではなく護岸に過ぎないので桟橋下の水深は浅くなっています。乗降用の現役桟橋として使われているので、桟橋上には柵が設けられ、果たして底開きの構造となっているのか迄は船上からは分かりませんが、これが炭車用の底開桟橋として使われたとすると、桟橋の下にはシュートのような設備が付帯していたものと考えられます。


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