炭鉄の風景あちこち
鳥居形電柱
その1
2012年10月19日公開
Miyaura Station

 今となっては唯ただ懐かしい風景となってしまった浅牟田町108号踏切ですが、このM化学引込線傍に気になる物件があったので落穂拾いとして取り上げてみます。まずは勝手に名前を付けてしまいますが、鳥居形電柱と呼ぶことにします。電柱とは言っても一本電柱ではなく、その名の通り鳥居のかたちをしており、鳥居で言う笠木のところに碍子を設けて電線を渡していました。



(2010年11月宮浦)煉瓦塀越しに鳥居形電柱を見上げる。現在では、電柱としては使われていないが、パイプラインの支柱として現役である。

 現物は上の写真のように、今は電柱としては使われておらず、笠木部分に5線分の碍子の取付跡が残るだけですが、代わりに引込線を跨ぐパイプラインの支柱として使われています。

 さて、下の古写真を見てみましょう。撮影年は昭和5年(写真につけられたキャプションより)。撮影地は、右側の川は大牟田川(→2011年埋立)、左側の工場は、林立する煙突が特徴の三池製錬所であることが分かりますので、ちょうど宮浦操車場を背にして望んだ構図のようです。右にカーブする道路や大牟田川、煉瓦塀とも何ら変わぬ風景が少し前まで残っていました。奥のほうに今の浅牟田町108号踏切が位置するのですが、昭和5年では引込線のルートは異なっていたので、まだ踏切は無くずっと煉瓦塀が続いていたと思われます。

 ところで、左側、煉瓦塀越しに鳥居形電柱が2基みえますが、位置関係からすると、これが現存する鳥居形電柱の昭和5年の姿と思われます。大牟田川向こうにも1基写っていますが、現在ではうっそうと茂る木々に隠れて確認できません。



(うしやん所蔵/昭和5年撮影)煉瓦塀向こうの工場は三池製錬所。3基の鳥居形電柱が写っている。上空には選炭場とコークス工場を結ぶ索道があった。


この写真は浅牟田町108号踏切の再掲です
(2010年11月宮浦)


この写真は浅牟田町108号踏切の再掲です
(2010年11月宮浦)

 鳥居形電柱と20トン電車をからめた写真をアップしておきましょう。構図的には鳥居形電柱の存在感、なかなかマッチしていると思います。

 ところで、この記事を書くにあたりネットで電柱を検索していたら、世の中には電柱研究を趣味とする分野があることを知りました。


この写真は最近の宮浦入換その3の再掲です
(2009年11月宮浦)


この写真は最近の宮浦入換その3の再掲です
(2009年11月宮浦)20トン電車と鳥居形電柱。煉瓦塀は踏切部分で途切れているが、引込線が敷かれる以前は、一続きの煉瓦塀があったと思われます。



(2009年11月宮浦)東泉町2号踏切からも見ることが出来ますが、ゴチャゴチャしています。。2基の鳥居形電柱のうち、パイプラインを支えて現役なのは右側だけのようです。


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鳥居形電柱その2