車輌のあれこれ
ユト形有蓋車
100番台
2013年4月20日公開
Type of YUTO

 ユト形台車(100番台)は、12トン積み有蓋車です。ユは「ゆうがい」、トは荷重の「とう」ですので。実際の荷重とは一致しませんが、ほかの有蓋車と形式名を合わせたようです。ユト100番台の来歴については竣工図表にあり、昭和31年3月認可でユト101〜111号、昭和32年9月認可でユト112〜120号、昭和32年11月認可でユト121〜124号の、計24両が国鉄より譲授と記されています。このことから元国鉄テ1形鉄製有蓋車であると思われます。

 三池港船渠の渠内倉庫の引込線には、4両のユト形が取り残されていました。


(1991年3月三池港)三池港船渠の引込線跡に取り残されていた4両のユト形。倉庫の向こう側が船渠。


(1990年3月三池港)上の写真の1年前。メモによればユト101〜104号。


(1990年3月三池港)撮影時点でレイルは本線とは既に繋がっていなかった。


(1991年3月三池港)リベットのある部分がオリジナルと思われるが、その後何度も補修されたため、継接ぎが1両ごとに異なっていた。

 港駅では3両のユト100番台が確認できました。いずれもレイル上の倉庫代用となっているように思われました。


(1993年3月三池港)メモによればユト110号。


(1991年3月三池港)メモによればユト107号と12?号。背景の建物は施設課港工場。

 ユト100番台には、三池鉄道の車両には珍しく銘板が付いた車輌がいました。写真の銘板はユト102号のもので、右書きで「川崎造船所 兵庫鐡道部製作 明治四拾五年」と読めました。川崎重工業著『蒸気機関車から超高速車両まで』によれば、同社はテワ1257形(のちのテ1形)として1912(明治45・大正元)年〜1913年(大正2)年に100両を製造しています。このほか、ユト110号には「汽車會社 大阪 大正元年製造」を確認しています。汽車会社の銘板は非常に彫りが浅いタイプでしたので、判読に苦労しました。


(1990年3月三池港)


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